― 寄贈先概要 −

 

【名前】

 マリンゴンズテニスクラブ

【場所】 

首都ダッカよりバスで2時間

【創立】 

1985年

【所属人数】 

子供 30人(年齢7〜14才)  男子27名 女子3名 レベルは初級

コーチ2人

大人(メンバー15人)

【形態】

メンバーから月額250TK(日本円にて500円)を収集し、それによって運営され

ている。子供たちのレッスン費は無料。

【設備】 

子供たち自身は個人で使用できるラケットは無く、クラブのラケット3本を交代で使用

している。ボールは3球。ハードコート一面。ナイター整備あり。

【活動状況】

 子供たちが学校から帰宅する4時より7時までの3時間、週7日間練習がある。

【トーナメントへの参加】

 エントリーフィーの関係から現在試合に出場しているのは1名のみ。残りの29人はトーナメント未経験。

【将来的な環境】

 トーナメントで優秀な成績を残せれば、BKSP(国立スポーツ学院)への入学を受験できるチャンスをもらえる。

(参考 BKSP国立スポーツ学院は丸谷が所属するバングラデシュのトッププレイヤーが在住する政府機関のナショナルセンターである。過去当テニスクラブからは4名入学している)

【現地コーチのレベル】

 2名ともBKSPでコーチングトレーニングを1ヶ月受けたが、満足にいく指導ができていない。当ラブからはコーチへのコーチングを行ってほしいとの要請もあがった。

【他機関の援助状況】

 特になし

 

 

【使用用具の状態】

     ラケット (写真参照@A)

4本とも破損がひどく、破損部分はテープによる固定で保っている。

メーカーは不明、グリップ部分が摩擦により捲れあがっている。 

     ボール  (写参B)

常時3球程度であり、購入時から2ヶ月間使用する。表面はつるつる。

     シューズ  (写参C)

スポーツシューズの様な物を着用しているものの何人かいるが、素材は粗悪。

中には革靴でやっている子供たちもいる。

     服装  (写参D)

スポーツウエアを着用しているのは数人。残りはスラックスなど学校の制服と併用して着用している。

     コート  (写参E)(写参F)

コンクリートを塗っただけのコートで破損、ひび割れがはげしい。

     照明

手作りのナイター設備で、停電になれば3〜4時間電気は回復しない。

 

<備考>

バングラデシュには現在、約100ものテニスコートがあり(テニス協会本部や各大使館にある外国人クラブのコートを含む)その中で今回のような個人の出資者によって運営・管理がされている民間テニスクラブの数は10にも満たない。このようなクラブは、テニス協会から何からの形で援助があるわけでもなく、全て個人のメンバーの負担によるものである。その為、テニスコートを含む環境は年々悪化し、参加人数も減少している。バングラデシュでは一般的にクリケット、フットボールに人気が集中する。

ラケットを寄贈先選択に関しては

 

@     援助を他団体から受けておらず、プレイベートな民間クラブであるということ。

A     創立が古く、クラブ自体に信頼性・継続性があり、管理能力があるか?

B     指導者がおり、寄贈後有効的にラケットを使用してくれるプランを作成できるか?

C     ラケットを使用した初級者の子供が将来選手になりたいといった時、その成長プロセスをサポートしてあげることができるか?

 

以上の4点を留意し、いくつかの候補から検討した結果、寄贈先は『マリンゴンズテニスクラブ』ということになった。